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ばんえい競馬について
ばんえい競馬について
さて、前項では地方競馬における「平地競走」と「ばんえい競走」について触れましたが、ここでは「ばんえい競走」についてより掘り下げて触れていってみましょう。
ばんえい競馬で特筆すべき点は、馬文化として世界で唯一の形であり北海道でしか行われていないというところでしょう。主に帯広市が主催する地方競馬として定着していますが、一部では「草ばんば」などといった形で地域の祭典として開催されることもあります。全体的に客離れが危惧され勢いを失ってきている地方競馬ではありますが、ばんえい競馬はそれを題材にした映画が製作されるなどで徐々に注目度を高め、積極的なレース開催やPR活動などが行われています。ばんえい競馬のこれからに期待したいところです。
地方競馬とばんえい競馬
ばんえい競馬は地方競馬の一部とされていますが、一般的なレース形態とその性質がまったく異なるため、シーンとしては唯一の形で運営されています。中央競馬はもちろん、他の地方競馬との交流も少なく、外国競馬との人馬交流競走なども行われていません。また、賞などについても当然他レースとは別に設けられ、表彰部門としては「ばんえい最優秀馬」などといった部門が個別に設けられています。
そもそもレースの形態が他レースと異なる以前に、用いられる馬の種類も異なるため、これらは至極当然のことであると言えますね。地方競馬は一般的に平地競走が多く見られますが、小規模ながらも地域の伝統文化として継承されたばんえい競馬は、今もなお根強いファンに支えられ多くの人に愛されています。
ばんえい競馬の歴史
ばんえい競馬のもっとも大きな特徴は、そのパワフルなレースにあります。重いソリを引きながら前へ前へと前進する屈強な馬達、当初は軍馬として取引されていた彼らの起源は、馬産業の中心であったペルシュロン(ペル)とブルトン(ブル)であると言います。軍用場としての力試しがその起源とされますが、そのためにこうした種の馬を中心にレースが行われてきました。
戦後の高度成長期に馬の需要が減少し始めましたが、エンターテイメントとしてのばんえい競馬は文化として引き継がれ、1974になるとベルジャン(ベルジ)のマルゼンストロングホースがアメリカより輸入され、さらに混血が進められました。それによって大型で屈強な馬が次々に誕生し、ばんえい競馬はさらに迫力あるレースとなって今日まで楽しまれてきたというわけです。
ばんえい競馬のレースについて
ばんえい競馬は直線200メートルのセパレートコースに、二箇所の障害を設けたコースにて行われるのが普通です。一般的な競馬とは違い基本的にコーナーなどは無く、フルゲート10頭で争われます。そのため、レースにおける他馬への進路妨害や事故といったものはほとんどと言っていいほど見られません。純粋にそれぞれの馬の走力、体力、耐久力といった身体的機能が競われるというわけです。
颯爽と決勝線を走り抜ける一般的な競馬と異なり、思いソリを引きながらのゴールインとなるため、判定におけるトラブルが発生することがままあります。ゴールインの条件としては、後ろに引いているソリの全体が決勝線を通貨することと定められていますが、レースの性質から判定が非常に難しいものであるため、かつては判定トラブルが相次いでいたという背景があります。
ばんえい競馬のこれから
現在、ばんえい競走を含めた「地方競馬」では、その存廃について様々な取り組みが見られます。先にも触れたように深刻な客離れが地方競馬の運営を低迷させ、売り上げはどんどん減少しています。
累積赤字の増大に伴い2006年には北海道旭川市、北見市、岩見沢市がばんえい競走からの撤退を表明しました。残された帯広市にソフトバンク子会社であるソフトバンク・プレイヤーズが参入することにより、現在も主催が継続されていますが、こうした状況が慢性化すればばんえい競走が全面的に廃止されてしまうといった状況にも陥りかねません。未だ根強いファンなどから強く支持され愛され続けているばんえい競馬。一つの文化として、これからも残していってもらいたいものです。